春眠 春眠とはよく言ったもので、何をどうやってても眠い。 水道の水で顔をバシャバシャ洗ってみたし、2階に上がって、背伸びや体操もしてみた。 会社の周りを1周歩いてもみた。 ダメだった。 ドロドロなのだ。 脳みそドロドロ、筋肉ドロドロ。 骨まで柔らかく溶けている気さえする。 冬の間は、細胞のひとつひとつまで寒さに対してずっと緊張していたに違いない。 それが緩むことで、熱湯をかけたインスタントラーメンのような状態になっているのだ。 頭にチューリップが咲いている。